Judd, N., & Klingberg, T 2021
17000人の子どもの無作為研究において空間認知トレーニングが数学学習を改善するTraining spatial cognition enhances mathematical learning in a randomized study of 17,000 children
17000人の生徒を対象とした数学学習の実験的研究
研究:
スウェーデン、Nicholas Juddによるプレスクール(小学校入学前約6歳児)を対象とした研究。算術と数直線の数学タスクを共通部分として、コグメドワーキングメモリトレーニング、図形の回転、非言語推論クイズなどのタスクを組み合わせて5つのグループを比較。介入前(ベースライン)、介入後に視空間ワーキングメモリ、数学的能力などを測定。介入前の視空間ワーキングメモリ能力ごとに毎日のワーキングメモリトレーニングの分数ごとの数学的能力の向上を評価。
結果:
認知トレーニングは、子供の算数学習の効果を高めることができる。
トレーニングするほど、数学の能力が上がる。少なくとも 1 日 16 分 (試行された最大量) までは当てはまり、その時点ではまだ漸減(頭打ち)の兆候なし。
視覚空間ワーキングメモリを動的な環境でトレーニングすることは、認知トレーニングの最も効果的な形式の1つであり、図形の回転や非言語推論クイズよりもはるかに優れている。
ベースライン(介入前)でワーキングメモリが低い子供は、ワーキングメモリ容量が高い子供と同じ効果を得るために、より多くのトレーニングが必要。
結論:
著者らは、「認知トレーニングは学力への移行をもたらし、認知能力は可鍛性があるという見解を支持するエビデンスを加える」と結論付けました。
ベースラインのワーキングメモリ容量とトレーニング量によって予測される数学の改善 (N=17,000)
Judd, N., & Klingberg, T. (2021). Training spatial cognition enhances mathematical learning in a randomized study of 17,000 children. Nature Human Behaviour, 5(11), 1548–1554. https://doi.org/10.1038/s41562-021-01118-4